ゴルフ肘が治らない本当の理由 ─ 「安静」で再発する人の体幹・肩甲骨の代償【メディカルゴルフ】

「湿布と安静で一度は良くなったのに、練習を再開したらまた肘が痛い」
「サポーターをしても、ラウンドの後半でズキズキしてくる」
「もう何ヶ月も、ゴルフ肘と付き合っている」

─ こうした「治らないゴルフ肘」の相談は、当院(東大阪のMitz BestPerformance)でも本当に多いです。

先に結論をお伝えします。ゴルフ肘が治らないのは、肘そのものが悪いからではありません。スイングの中で肘に負担を集中させ続ける“身体の使い方”が変わっていないだけ。安静で炎症が引いても、その使い方が残っていれば、振り始めた瞬間にまた肘へしわ寄せが行きます。肘は、力の最終出口にいる「末端の犠牲者」なのです。


30秒で結論

  • ゴルフ肘(多くは内側の「上腕骨内側上顆炎」)は、前腕の筋肉の付け根(屈筋・回内筋群の起始部)に繰り返しの負担がかかって起こる障害(Terlezky et al. 2022Konarski et al. 2023)。
  • 保存療法(安静・物理療法など)の成功率は60〜90%と報告される一方、3〜6ヶ月たっても良くならないケースもある(Konarski et al. 2023)。その多くは「原因が肘の外」にある。
  • 治らない最大の理由は、手と腕でクラブを操作する“手打ち”。体幹と肩甲骨が止まると、振る力の出口が肘・手首に集中する。
  • ゴルファーの障害を調べた研究でも、手首・前腕の損傷リスクは高いことが示されている(プロでは手首損傷リスクが約3.33倍/Williamson et al. 2024)。肘も同じ「末端」のラインにある。
  • 治す鍵は ①急性期は安静+受診 ②体幹(腹圧)で振れる土台 ③肩甲骨・胸椎が動く ④手打ちをやめる連動。骨格ポジションが整い、体幹と肩甲骨が働けば、肘は“解放”される。
  • 「安静では治らないゴルフ肘」を身体から解決したい方は、東大阪のMitz BestPerformance(true-function.comへ。遠方の方はオンライン評価も。

この記事が答える、よくある質問

  • 安静にしてもゴルフ肘が再発するのはなぜ?
  • ゴルフ肘の本当の原因は、肘以外のどこ?
  • どうすれば治って、再発しなくなる?

はじめに ─ 「肘を治す」発想では、ゴルフ肘は治りにくい

ゴルフ肘になると、多くの人は肘そのものをケアします。湿布、安静、サポーター、肘のストレッチ。もちろん急性期にはどれも大切です。ところが、それだけでは振り始めると再発する人が後を絶ちません。

理由はシンプルで、肘に負担を集める原因が、肘の外(体幹・肩甲骨・スイングの使い方)にあるからです。原因が外にあるのに、結果が出ている場所(肘)だけをケアしても、根は残ります。

この記事では、ゴルフ肘の正体(具体)と、治して再発させないために何を整えるか(根本)を順に解説します。まず、痛みが強い急性期や、しびれ・力が入らない等がある場合は、整形外科の受診を優先してください。


第1章【具体】─ ゴルフ肘の正体と、「治らない」仕組み

ゴルフ肘=前腕の筋肉の付け根の障害

ゴルフ肘の多くは、肘の内側にある「上腕骨内側上顆」という骨の出っぱり——ここを起始(付け根)とする、手首を曲げたり前腕を内側にひねったりする筋肉(屈筋・回内筋群)に、繰り返しの牽引ストレスがかかって起こります。組織には小さな傷(マイクロトラウマ)と変性が混ざっており(Terlezky et al. 2022)、一般人口の約1%に見られ、40〜60歳に多いとされます(Konarski et al. 2023)。

右打ちの「右肘の内側」「左肘」で意味が違う

  • 右肘の内側:インパクトで手首を返す・すくう動作、地面との衝撃(ダフリ)で屈筋群が強く引っ張られる。
  • 左肘(外側):リード腕としてクラブを引っ張り続ける負担。いわゆる「テニス肘」に近い形で出ることもある。

いずれも、振る力の最終出口が腕・手に来てしまっている点が共通します。

なぜ「安静」だけでは再発するのか

安静にすれば、炎症や痛みは一度落ち着きます。しかし、保存療法でも3〜6ヶ月で良くならないケースがある(Konarski et al. 2023)のは、痛みの“原因動作”が変わっていないから。振り始めれば、また同じ場所に同じ負担がかかります。これが「治っては再発」を繰り返す正体です。


第2章【根本】─ 肘を「解放」する身体の作り方

肘は末端の犠牲者。だから、肘より中枢(体幹・肩甲骨)を働かせて、肘への一点集中を分散するのが根本対策です。順番が大切です。

ステップ0(急性期):まず安静と受診

痛みが強い時期は、無理に振らない。腫れ・熱感・しびれ・力が入らない等があれば、整形外科で状態を確認してください。ここを飛ばさないことが、結果的に近道です。

ステップ1:体幹(腹圧)で振れる土台を作る

体幹が安定していないと、人は腕の力でクラブを操作します。息を吐ききって肋骨を締める呼吸で腹圧を立て、骨格ポジションを整えると、「体で振る」土台ができ、腕への依存が減ります。

ステップ2:肩甲骨・胸椎を動かす

肩甲骨が滑らかに動き、胸椎がねじれると、腕は「振り回す」のではなく「運ばれる」ようになります。肩甲骨まわり(前鋸筋など)と胸椎の可動が戻ると、肘の負担は大きく減ります。

ステップ3:手打ちをやめる連動へ

体幹→肩甲骨→腕→クラブという順番(運動連鎖)でエネルギーが伝われば、肘は中継地点として“通過”するだけで済みます。逆に、体幹と肩甲骨が止まったまま手で操作する「手打ち」では、エネルギーの出口が肘・手首に集中し続けます。骨格ポジションが整い、体幹と肩甲骨が本来の仕事をして初めて、肘は解放される。ここを変えないと、何度安静にしても再発します。


自宅でできる簡易セルフチェック(3つ)

痛みが強いときは行わないでください。あくまで目安です。

  1. 手打ち度チェック:テークバックで、肩甲骨と胸(みぞおち)が回っているか。腕だけが上がっていれば手打ち傾向。
  2. グリップ圧チェック:アドレスでグリップを握る強さ。指や前腕がすぐ疲れる・力みが抜けない人は、前腕の使い過ぎ=肘に負担。
  3. 胸椎の回旋:椅子に座り骨盤を固定して上半身をねじる。回らない人は、回旋を腕で代償しがち。

よくある質問(FAQ)

Q. ゴルフ肘は何科に行けばいいですか?
A. まずは整形外科へ。痛みの程度や腱・神経の状態を確認してもらい、急性期の治療方針を決めましょう。その上で、再発させない身体づくり・スイング改善は当院がサポートできます。

Q. サポーターは意味がありますか?
A. 急性期に負担を減らす助けにはなります。ただしサポーターは原因(手打ち・体幹/肩甲骨の不全)を治すものではありません。並行して身体の使い方を変えることが再発予防になります。

Q. どれくらいで治りますか?
A. 個人差が大きく、保存療法の成功率は6〜9割と報告される一方、数ヶ月かかる例もあります(Konarski et al. 2023)。「肘の外」を整えるほど、再発しにくくなります。

Q. 東大阪まで通えませんが診てもらえますか?
A. 当院は東大阪市(近鉄・布施駅近く)ですが、遠方の方にはオンラインでの機能評価・運動指導にも対応しています。お問い合わせください。


⚠️ ご注意(免責)

本記事は一般的な機能解剖・運動学の情報提供であり、診断・治療・特定の効果や治癒を保証するものではありません。症状には個人差があり、改善が期待できると報告されている内容もすべての方に当てはまるわけではありません。痛み・腫れ・しびれ・脱力がある場合は医療機関を受診してください。


まとめ

  • ゴルフ肘が治らないのは、原因(手打ち・体幹/肩甲骨の不全)が肘の外にあるから
  • 肘は「振る力の最終出口」にいる末端の犠牲者
  • 安静で炎症が引いても、原因動作が残れば再発する
  • 治す順番は 急性期の安静・受診 →(腹圧)体幹 → 肩甲骨・胸椎 → 手打ち解消。中枢が働けば肘は解放される

なぜ当院か ─ 関節・筋肉・神経まで、スイングも痛みも一気通貫で診る

ゴルフの不調は、スイング理論だけでも、痛みだけの話でもありません。関節(どこが動き、どこが支えるか)・筋肉(どこが働き、どこがサボるか)・神経(どう力を入れ、どう抜くか)が一本につながって、初めて体は本来の働きを取り戻します。

当院(Mitz BestPerformance)は、スイング(パフォーマンス)と痛み(医療)の両方を、機能解剖という同じ土台から一気通貫で評価します。鍼灸・あん摩マッサージ指圧・柔道整復の国家資格3つに、PRI・DNS・FTを重ねているからこそ、「飛ばない」も「痛い」も別々ではなく同じ体の問題として診られます。スイングだけを見るレッスンや、痛みだけを見る一般的な整体・整形外科の「どれか一つ」では届きにくい領域です。


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東大阪の Mitz BestPerformancetrue-function.com)は、鍼灸・あん摩マッサージ指圧・柔道整復の国家資格3つと機能解剖(PRI/DNS)で、肘に負担を集める“手打ち”の根を評価し、体で振れるスイングへ再設計します。
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参考文献

  1. Terlezky et al. 2022(出典
  2. Konarski et al. 2023(出典
  3. Williamson et al. 2024(出典

執筆:鈴木密正(はり師・きゅう師/あん摩マッサージ指圧師/柔道整復師。Mitz BestPerformance代表、東大阪市)

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