ダイエット

森拓郎さん推奨!ダイエットや健康を意識した朝食の摂り方

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仕事にプライベートに忙しいオトナ女子にとって「朝食に何を食べるか?」は誰もが気になるトピック。今回は『オトナ女子のための食べ方図鑑』などの著書で知られる森拓郎さんに「朝食の摂り方」について伺いました。

オトナ女子が気になる朝食習慣…一体何を食べるべき?

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ダイエットや健康維持をかなえるには、食事の摂り方は重要な要素。しかし、食習慣には気を遣っていたつもりなのに、気が付くといつの間にか「やせにくい身体」や「隠れ肥満」に……なんてことはありませんか? 昨年から話題の『オトナ女子のための食べ方図鑑』は、まさにそんな悩みを持つ女性にとって目からウロコの一冊。ユーモアのあるイラストとともに、グラノーラやサラダなどオトナ女子が勘違いしがちな食習慣が一刀両断されています。

そこで今回は、『オトナ女子のための食べ方図鑑』のほか、『運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割』(インプレス)、『ヤセたければ走るな、食べろ! ~みるみる腹が凹むズルい食べグセ~』(ワニブックス)など、多数の著書を持つボディワーカーの森先生に直撃インタビュー。ダイエットや健康を意識するオトナ女子なら誰もが気になる「朝食の摂り方」についてお話を伺いました。

ダイエット中のオトナ女子が勘違いしやすい朝食は!?

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――ダイエット中のオトナ女子にとって、栄養素の面からオススメできない朝食はありますか?

森先生:イメージより中身が大事ですね。例えば朝、自家製のグリーンスムージーを飲むと身体によさそうな気がするじゃないですか。でも、そこにバナナやハチミツがたっぷり入っていたら、それはただの“緑色のジュース”。グリーンスムージー=身体にいいというイメージが先行してしまい、飲みやすさを重視した結果、糖質の摂り過ぎに陥ってしまうケースがあります。

グラノーラもそうです。グラノーラはハチミツや植物油が使われているので糖質や油分を摂取することになりますし、そこにドライフルーツが入っていればさらに糖質も増えます。それはあなたの身体に本当に必要か? ということを考える必要があります。

――身体に必要なもの、というのは?

森先生:先ほど例に挙げたグラノーラは、やせている人が食べれば健康的に太ることができる食材でもあります。この食材が必ずしもダメ、ではなく、自分の身体に足りないものを知ることが大切なんです。

その中でも大切なのはたんぱく質ですね。身体の構成要素であるたんぱく質を摂ることを意識すれば、ほかの栄養素も自然と一緒に摂れていることが多いです。

「隠れ肥満」に要注意! ダイエットと代謝の関係は?

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――「やせにくい身体」や「隠れ肥満」といったことに悩み、朝食を制限している人も多いと思うのですが、これらはどうして起きるんですか?

森先生:「若いころは食べる量をちょっと減らせばすぐに体重が落ちたのに、最近は体重が落ちなくなった……」という方がよくいらっしゃいます。本人はそれをダイエットの成功経験だと思っているのですが、実はそれ、失敗経験なんですよね。

ちゃんと食べずに筋肉が落ちて、代謝が落ちて……を繰り返していくと、普段の食事の摂取カロリーと代謝が追いつかなくなってしまい、30代くらいで“ジリ貧”になって体重が落ちなくなっていく。これがやせにくい身体の仕組みです。

また、隠れ肥満は一言でいうと“栄養不足”ですね。

――肥満なのに栄養不足なんですか?

森先生:身体に必要な構成要素が欠けている、という意味では栄養が不足している状態だといえます。間違えたダイエットで筋肉を削りながら、リバウンドで脂肪だけを増やし、スイーツやお菓子などエネルギーが多いけれど栄養が少ないものを多く食べているとなりがちです。肉や魚などたんぱく質をちゃんと摂って、筋肉を付けてから体脂肪を落としていく必要があるのです。

先生に直撃! 美容やダイエットに役立つ朝食の食材は!?

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――栄養をバランスよく摂るために心掛けるべきことはありますか?

森先生:私がよく言っているのは、「肉か魚を1日に手のひら2枚分摂ること」ですね。そこに卵や納豆などをプラスすれば、自然と全体の栄養バランスもよくなります。

あとは「マゴワヤサシイ」を心掛けましょう。豆製品(マ)、ゴマ(ゴ)、ワカメ(ワ)、野菜(ヤ)、魚(サ)、シイタケ(シ)、いも類(イ)を意識して取り入れると代謝アップにつながります。

――では、朝食にぴったりの食材やオススメメニューは何でしょう?

森先生:基本はごはんと卵、納豆、そして肉か魚。あとは味噌汁も付けると、なおいいですね。味噌汁の具はワカメや昆布など海藻類をオススメします。水溶性食物繊維は身体にやさしく、ミネラルも豊富で便秘改善にも役立ちます。糖質制限ダイエットという言葉もありますが、ごはんは85gくらいであれば問題ないでしょう(通常の1杯分を140gと考えて)。

肉はヒレなど赤身中心の部位を選ぶと、脂質を摂り過ぎずにカロリーのバランスを取ることができます。鶏肉であれば、ささみや胸肉などがいいですね。また、魚も重要なたんぱく質になるので、1日1尾を目標に摂取してみましょう。

また、朝食を作るのが面倒であれば、コンビニなどで手軽に買える食材が役立ちます。サラダチキンや温泉卵、サバの缶詰などはたんぱく質がちゃんと摂れるので便利ですね。

――ダイエットや美容のことを考えると、どうしても生野菜やサラダを意識してしまうのですが……どうでしょう?

森先生:私自身は野菜をそこまで重視していません。食べてはいけないわけではないのですが、緑黄色野菜以外はそんなに栄養価も高くないので、食べても代謝を上げてくれる訳ではないんですよね。特に、吸収率も悪くなる野菜を生で食べる意識は減らしていいと思っています。海藻類に比べて便秘の効き目はよくないですし、ドレッシングもダイエットに向いているとはいえませんしね。

――では、最後に先生にとってのダイエットとは何でしょうか?

森先生:ダイエットとは、体重を減らすことではなく、正しい身体を作ることだと思っています。そのために必要なのは、正しい食習慣の知識を得ること。イメージだけで「なんとなくよさそう」と思っていると、実はその逆なんてこともあります。私はボディワーカーとして、「ちょっと待って」という声かけをしていきたいですね。

 

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