四十肩・五十肩が治らない方へ|大阪・東大阪で時期から診る

病院で「四十肩ですね」と言われた。「時間が経てば治りますよ」とも言われた。

あれから半年。うずくような痛みは、たしかに少しましになった。でも腕は上がらないままだ。服を着るのも、髪を洗うのも、後ろのポケットに手を回すのもつらい。

いつまで待てばいいのか、誰も教えてくれない。

先に結論をお伝えします。時間が引き受けてくれるのは、主に痛みのほうです。固まった動かなさは、待っているだけでは戻りません。

30秒で結論

  • 四十肩・五十肩(正式には肩関節周囲炎)は、炎症期・拘縮期・回復期という3つの時期をたどります。時期によって、やっていいことが正反対に変わります。
  • 時間が解決してくれるのは、主に痛みです。関節を包む袋が縮んで固まった分は、動かす工程を入れない限り残ります。ここが「痛くはなくなったのに上がらない」の正体です。
  • 悪化させる最大の原因は、炎症期にストレッチ・強いマッサージ・可動域を広げる運動をしてしまうことです。今が何期かを見ずに肩を伸ばすと、痛みも夜間痛も強くなります。
  • 逆に、拘縮期に安静を続けるのも間違いです。ここは動かす時期です。動かさなかった分だけ、そのまま固定化します。
  • 「治らない」とおっしゃる方の多くは、体が特別なのではありません。今が何期なのかを、誰にも判定してもらえないまま過ごしただけです。
  • 腕が上がらないのは、肩の関節だけの問題ではありません。肩甲骨が胸郭(肋骨のかご)の上を滑らないと、腕は最後まで上がりません。火元は胸郭と呼吸、そして反対側の骨盤にあることが多い。
  • 転倒や引っ張られた直後から上がらない、腕に力が入らない、眠れないほどの激痛、発熱を伴う。これらがあるときは、この記事ではなくすぐ医療機関へ

この記事が答える質問

  • 四十肩・五十肩は、放っておけば治るのか?
  • 病院で「時間が経てば治る」と言われたが、いつまで待てばいいのか?
  • 痛くても動かすべきか、それとも安静にすべきか?
  • ストレッチやマッサージで悪化することがあるのか?
  • 四十肩が治らないとき、何科へ行けばいいのか?
  • レントゲンで異常なしと言われた。原因はどこにあるのか?
  • 注射(ステロイド・ヒアルロン酸)は受けるべきか?
  • 大阪・関西で相談先を選ぶとき、何を基準にすればいいのか?

まず——この症状があるならすぐ医療機関へ

以下がある場合は、施術先を探している場合ではありません。整形外科を受診してください。

  • 転倒した、腕を強く引っ張られた、重い物を持ち上げた。その直後から上がらなくなった
  • 腕を上げようとしても力が入らない。他人に持ち上げてもらった位置から手を離すと、腕がストンと落ちる
  • ある日突然、耐えられない激痛が出た。どの向きにしても痛く、腕を体につけていることしかできない
  • 夜間痛が極端で、眠れない日が続いている
  • 発熱を伴う。肩が赤く腫れて熱を持っている
  • 首から腕にかけてしびれる。手指の力が入らない、細かい作業ができない

上の3つは腱板断裂を疑う所見です。肩には腕を支える腱の板(腱板)があり、これが切れると自然にはくっつきません。「五十肩だと思って様子を見ていたら、腱が切れていた」は珍しい話ではなく、時期を逃すと手術の選択肢そのものが狭くなります。

突然の激痛は石灰沈着性腱板炎のことがあります。腱の中に石灰(カルシウムの結晶)がたまり、それが漏れ出したときに激烈な炎症を起こす状態で、注射や吸引で劇的に楽になることがあります。我慢して耐える病態ではありません。

首から腕へのしびれは、肩ではなく頸椎(首の骨)が原因のことがあります。診断は、どこであっても医療機関の役割です。

これは弱腰の逃げ口上ではなく、役割分担です。以下は、上に当てはまらない方に向けた話です。

四十肩・五十肩には3つの時期がある

まず、体の中で何が起きているのかを整理します。

肩の関節は、袋に包まれています。関節包という、風船のような薄い膜です。四十肩・五十肩では、この袋と周囲の組織にまず炎症が起きます。そして炎症がおさまるころ、袋そのものが縮んで厚くなります。これを拘縮(こうしゅく)と呼びます。日常の言葉にすると、袋が縮んで小さくなり、その中に入っている骨が動ける範囲が物理的に狭くなった状態です。

つまり、前半は「炎症の問題」、後半は「形が変わった問題」です。別の病態が、同じ病名の中で連続して起きています。だから対処が正反対になります。

時期(期間の目安) 体の状態 やっていいこと 絶対にやってはいけないこと
炎症期(発症から2週〜3か月) 動かさなくても痛い。夜うずいて目が覚める。痛む側を下にして寝られない 痛みを鎮めることを最優先。腕をだらんと垂らして小さく揺らす程度の振り子運動。肩以外(胸郭・呼吸・胸椎・股関節)を整える。寝る姿勢の工夫 可動域を広げるストレッチ。強い揉みほぐし。「痛いけど動かしたほうがいい」と我慢して上げること。バキバキ鳴らす矯正。牽引
拘縮期(3〜9か月ごろ) 動かさなければ痛くない。ただし決まった角度で必ず止まる。後ろに手が回らない、頭の後ろで髪を触れない ここで初めて動かす。縮んだ袋を伸ばす。肩甲骨を胸郭の上で滑らせる。外旋(肘を体につけて手を外へ開く動き)を取り戻す 安静のまま待つこと。「痛みが引いたのでこのまま様子を見る」が、この時期に最も固定化させる
回復期(6か月〜2年) 動く範囲が少しずつ戻ってくる 戻った範囲を使い切る動作練習。支える力をつける。日常動作・スポーツへ戻す 「だいたい戻ったから」と途中でやめること。最後の数十度が残ったまま終わる方が非常に多い

期間はあくまで目安です。人によって前後しますし、炎症期が長引く方もいます。大事なのは月数ではなく、今の体がどちらの状態にあるかです。判定の仕方は後半のセルフチェックに書きます。

「時間が経てば治る」の、本当の意味

医師のこの説明は、嘘ではありません。四十肩・五十肩は、多くの場合1年から2年で痛みが軽くなっていきます。急性期の炎症は、放っておいても収束していく性質を持っています。

問題は、その説明で語られているのが主に痛みの話だという点です。

痛みが引いたあとの体を追いかけると、腕の上がる角度や、後ろに手を回す動き、肘を体につけたまま手を外へ開く動きが、戻りきらないまま残っている方がかなりいます。ご本人は「治りました」とおっしゃる。けれども実際に測ると、反対側と比べて明らかに足りていない。

なぜ気づかないのか。体が上手に肩代わりするからです。腕が上がらない分、肩をすくめる。体を反対側へ傾ける。肘を曲げて手を近づける。こうすると日常動作はだいたい成立してしまいます。棚の物は取れるし、服も着られる。だから「まあ、こんなものか」と受け入れられ、そのまま固定されます。

そして数年後、反対側の肩に同じことが起きたときか、ゴルフや野球で腕を大きく使ったときに、初めて「上がっていなかった」ことが表面化します。

時間が解決してくれる部分と、してくれない部分がある。ここを正直にお伝えしておきます。

時期を見誤ったストレッチとマッサージが、悪化させる

一般にはほとんど語られていませんが、臨床で最も多く見る「治らない理由」がこれです。

炎症期の関節包は、伸ばされることに対して過敏になっています。痛みを伝える神経の感度が上がっており、通常なら痛くない程度の引き伸ばしでも強い痛みとして届きます。ここを無理に伸ばすと、炎症が長引きます。さらに、痛みを避けようとして肩の周りの筋肉が防御的に固まります。結果として、動かそうとした結果、より動かなくなる。

炎症期に「痛いのを我慢して動かしましょう」と言われて頑張った方が、半年後に強い拘縮を残して来られる。これを何度も見てきました。

一方、拘縮期の関節包は、炎症ではなく形の問題です。縮んで厚くなった袋が、骨の動きを物理的に制限しています。ここは伸ばさなければ変わりません。放置した分だけ、その形が定着します。「痛くなくなったから、あとは自然に」と待った時間が、そのまま制限として残ります。

同じ「肩を伸ばす」という行為が、時期によって治療にもなれば悪化にもなる。だから一律のメニューを当てると、良くなる人と悪くなる人にきれいに分かれます。四十肩の施術やリハビリで結果が割れるのは、多くの場合ここが理由です。

判定を挟むかどうか。それが分かれ目です。

なぜ「肩を治しているのに、腕が上がらない」のか

ここが機能解剖から見たときの核心です。

腕を真上まで上げる動きは、180度あります。このうち、肩の関節そのもの(肩甲上腕関節=腕の骨と肩甲骨のつなぎ目)が担当するのは、およそ120度です。残りのおよそ60度は、肩甲骨が背中の上を滑って作っています。おおよそ2対1の分担です。これを肩甲上腕リズムと呼びます。日常の言葉にすると、腕は肩だけで上がっているのではなく、背中の板が一緒に回って初めて上まで届く、ということです。

ここで大事なのは、肩甲骨の性質です。肩甲骨は、背中の肋骨のかご(胸郭)の上に、筋肉だけで浮いています。骨と骨のがっちりした連結を持っていません。すべり台の上に置かれた板のようなものです。

だから、土台であるすべり台の形が変われば、板は滑らなくなります。

  • 胸郭が反り上がって固まっている(肋骨の前側が開いて持ち上がった状態)。すると肩甲骨は上を向いたまま止まり、腕を上げたときに肩の中で骨と骨がぶつかります。ぶつかったところに力をかければ、痛みが増えるだけです
  • 呼吸が浅く、胸と首だけで吸っている。肋骨が動かないので、肩甲骨の滑る面も動きません。しかも首と肩の筋肉が呼吸を手伝い続けるため、その筋肉は硬いままです
  • 反対側の骨盤が傾いている。体幹がねじれ、胸郭ごと向きが変わります。片側だけ肩が上がらない方の火元が、反対の骨盤にあることは珍しくありません

これを3つの層で言い直します。

抽象で言えば、肩甲骨は「肋骨というすべり台の上を滑る板」です。すべり台が傾いていれば、板は滑りません。

具体で言えば、肩甲骨を上向きに回すのは、前鋸筋(脇の下から肩甲骨の内側につく筋肉)と僧帽筋の下部(背中の中ほどの筋肉)です。この2つが働かなければ、肩甲骨は回りません。腕は途中で止まります。

そして根本を言えば、この2つの筋肉が働けるのは、肋骨(胸郭)と骨盤が上下で向き合った位置に揃っているときだけです。息を吐いて肋骨が下がり、横隔膜(お腹のフタ)と骨盤底(お腹の底)が向き合う。この土台があって初めて、肩甲骨を回す筋肉が本来の方向に力を出せます。土台が崩れたまま肩甲骨のトレーニングをしても、働かないものは働きません。

だから、肩だけを揉んでも、肩だけを引っ張っても、上がる角度は増えません。痛いのは肩です。しかし、上がらない理由を作っているのは肩ではないことが多いのです。

最初に失われるのは「外旋」です

四十肩・五十肩でいちばん早く、いちばん深く失われるのは、外旋という動きです。肘を体の横につけたまま、前腕を外側へ開く動作です。ドアノブを回す、シートベルトを取る、髪を後ろで結ぶときに使います。

外旋が戻らないまま挙上(腕を上げる動き)だけ練習すると、肩の中で骨がぶつかった状態のまま角度を稼ぐことになります。上がったように見えて、実際には肩をすくめて代用しているだけ。これが「リハビリに通ったのに、結局上がらない」の中身であることがよくあります。

順番があります。外旋を取り戻し、肩甲骨が滑る土台を作り、それから挙上を練習する。この順番を飛ばすと、遠回りになります。

「レントゲンで異常なし」と言われた方へ

病院で撮影して「骨には異常ありません」「年齢的なものですね」と言われ、湿布と痛み止めで様子を見ている。この状態の方が非常に多く来られます。

これは矛盾ではありません。画像は形を写しますが、動きは写らないからです。

レントゲンに写るのは骨です。ところが四十肩・五十肩の主役は関節包という軟らかい袋で、レントゲンにはほとんど写りません。ですから「異常なし」というのは、骨折・脱臼・重い変形・腫瘍といった危険な状態がないという意味であって、原因がないという意味ではありません。この確認が取れたことは、大きな前進です。

MRIまで撮れば、関節包が厚くなっている様子や腱板の状態は見えます。それでも、「肩甲骨が胸郭の上を滑っていない」「呼吸で肋骨が広がっていない」「反対の骨盤が傾いている」は、どの画像にも写りません。これらは形ではなく機能の問題だからです。

つまり「異常なし」と言われた四十肩は、機能から診るべき典型例です。

大阪・関西で相談先を探すときの、選択肢の違い

「四十肩 大阪」「五十肩 整体」で検索すると大量に出てきます。ただ、役割がまったく違うものが同じ画面に並んでいます。ここを分けて考えると、遠回りが減ります。

相談先 できること 限界
整形外科(医療機関) 診断。レントゲン・MRI・エコー。腱板断裂や石灰沈着の鑑別。注射(ステロイド・ヒアルロン酸)。投薬。手術の適応判断。診断ができるのはここだけ 構造に異常がなければ「時間が経てば治ります」で終わることがある。今が何期で、何をしていいのかまで踏み込まれないことが多い
整骨院・接骨院 急性の外傷への施術。物理療法。院によっては運動指導も行う 四十肩は原因のはっきりしない慢性症状にあたるため保険の対象になりにくく、実際は自費の施術を組む形になる。中身は院によって大きく違う
整体・マッサージ・リラクゼーション 周囲の筋緊張の緩和。血流の改善。楽になる方は多い 「その場は楽だが戻る」が最も多いのがここ。さらに炎症期に強く揉む・伸ばすと悪化する。時期の判定を行う仕組みがない店が大半
病院のリハビリ(理学療法) 医師の指示のもとで可動域訓練・運動療法。時期の考え方を持っている 1回の時間が短く、回数や期間に制限がある。肩の局所訓練が中心になりやすく、胸郭・呼吸・骨盤まで含めて組み直す時間が取りにくい
評価にもとづく機能改善(当院はここです) 今が何期かを判定したうえで、肩甲骨・胸郭・呼吸・骨盤を含めて動かない場所を動かし、使える形で動作を作り直す。日常動作とスポーツ動作まで戻す 診断はできません。画像検査もできません。医療機関との役割分担が前提

選び方の目安:まだ診断を受けていないなら整形外科が先です。腱板断裂や石灰沈着を除外しておく必要があります。診断がついていて、緊急のサインがなく、それでも上がらないままなら、次の2点で選んでください。ひとつ、今が何期かを判定してくれるか。ふたつ、肩だけでなく肩甲骨・胸郭・呼吸まで診てくれるか。この2つがない施術は、良くて足踏み、悪ければ悪化します。

実際に何を診るのか

当院では、肩を触る前に体を評価します。順番はこうです。

  1. 今どの時期か。夜間痛があるか、安静にしていても痛むか、痛む側を下にして眠れるか。ここで炎症期か拘縮期かを分けます
  2. 自分で動かしたとき(自動運動)と、こちらが持ち上げたとき(他動運動)で、止まる角度が違うか。自分で上げるときだけ止まるなら、筋や腱が力を出せていない可能性。どちらも同じ角度で止まるなら、袋そのものが縮んでいる(拘縮)と判断します
  3. どの方向が失われているか。外旋、外転(横から上げる)、結帯(腰の後ろに手を回す)、結髪(頭の後ろで髪を触る)。四十肩は外旋から失われるのが典型で、ここが崩れていない場合は別の原因を疑います
  4. 肩甲骨が胸郭の上を動くか。腕を上げるときに、肩甲骨がどのタイミングで、どちら向きに回っているか
  5. 胸郭が広がるか。息を吸ったときに肋骨が横へ広がるか、それとも胸と肩が上に持ち上がるだけか
  6. 反対側の骨盤と股関節。体幹のねじれが胸郭の向きを変えていないか
  7. その方の日常動作のどこに出ているか。着替え、洗髪、車の運転、寝返り、仕事の動作

そのうえで、順番を決めます。炎症期であれば、肩には触らずに周りから整えます。胸郭と呼吸、反対の骨盤、そして眠れる姿勢。ここを整えるだけで夜間痛が変わる方は多くいます。拘縮期であれば、縮んだ袋に届く工程を入れ、肩甲骨を滑らせ、外旋を戻し、そのうえで動作に戻します。

順番が肝心です。時期を無視して伸ばせば悪化します。動かす時期に安静にすれば固まります。緩めただけで動作に戻さなければ、体は元の(肩をすくめて代用する)やり方を選び直します

その場でできるセルフチェック

ご自身の肩が今どの状態にあるか、目安になるチェックを3つ挙げます。

① 今どの時期か

3つの質問に答えてください。動かさずにじっとしていても、うずくように痛みますか。夜、痛みで目が覚めますか。痛む側を下にして横向きに寝られませんか。

どれかがあてはまるなら、炎症期です。この時期にストレッチや強いマッサージをしてはいけません。今やるべきは、痛みを鎮めることと、肩以外を整えることです。

じっとしていれば痛くない。しかし腕を上げると決まった角度で必ず止まる。後ろに手が回らない。この状態なら拘縮期です。動かす時期に入っています。ここで様子を見続けると、そのまま固定されます。

② 肩甲骨が動いているか

壁に背中とお尻をつけて立ち、両腕をゆっくり前から上げていきます。次のどれかが起きていませんか。腰が壁から離れて反ってしまう。肩がぐっとすくみ上がる。耳の横まで腕が来ない。

肩をすくめて上げているなら、肩甲骨が滑っておらず、首と肩の上の筋肉(僧帽筋の上部)で無理やり引き上げています。腰が壁から離れるなら、肩甲骨が回らない分を腰を反らせて代用しています。どちらも、肩の中で骨がぶつかりやすい上げ方です。

③ 胸郭が広がるか

両手を左右の肋骨の下のあたり、脇腹に近い位置に当てます。そのまま鼻から息を吸ってください。手が横へ押し広げられますか。

胸と肩だけが上へ持ち上がって、脇が広がらないなら、肋骨が動いていません。肩甲骨の滑る面が動かないうえに、首と肩の筋肉が1日に何万回もの呼吸を手伝い続けています。肩の緊張が取れない方の背景に、これがあることが非常に多い。

どれか一つでもあてはまるなら、肩そのものより先に見るべき場所があります

遠方(奈良・堺・神戸・京都)から来られる方へ

東大阪の院には、奈良・堺・神戸・京都など府外からも来院されています。

四十肩・五十肩で遠方から来られる方に共通しているのは、「今が何期なのかを、一度も説明されないまま通っていた」という点です。時間が経てば治ると言われて待ち、それでも上がらないので整体に通い、揉んでもらってその日は楽になり、また戻る。この往復を1年以上続けてこられた方が多くいます。

初回は評価から始めます。今がどの時期で、どの方向の動きが失われていて、火元がどこにあるのかをその場でお伝えします。通う頻度もそこで一緒に決めます。遠方の方には、ご自宅で行う工程を厚めに設計します。四十肩はご自宅での積み重ねが結果を大きく左右する症状です。

よくある質問

四十肩・五十肩は、放っておけば治りますか?

痛みは、多くの場合ゆるやかに引いていきます。ただし動かなさは別です。関節を包む袋が縮んで固まった分は、動かす工程を入れない限り残ります。実際に、痛みが消えたあとも腕の上がる角度や外旋が戻りきっていない方は、かなりの割合でおられます。ご本人は肩をすくめて代用しているので気づきません。放っておいて戻るのは前半だけ、とお考えください。

何か月で治りますか?

痛みが落ち着くまでは、何もしなければ半年から1年ほどかかることが多い症状です。ただしこれは「放置した場合の自然経過」の話です。炎症期に痛みを鎮める手を打ち、拘縮期に入った時点で正しく動かし始めれば、この経過はもっと短くなります。逆に、時期を誤って炎症期に伸ばしてしまうと長引きます。月数を決めるのはカレンダーではなく、どの時期に何をしたかです。初回の評価のあと、今の状態からの見通しをお伝えします。

痛くても動かすべきですか?

時期によって答えが正反対になります。炎症期、つまり動かさなくても痛い・夜うずく段階では、痛みを我慢して動かしてはいけません。炎症が長引き、防御的に筋肉が固まり、結果としてより動かなくなります。拘縮期、つまりじっとしていれば痛くないが決まった角度で止まる段階では、動かしてください。ここで安静を続けると固定化します。「痛みを我慢して動かす」ではなく、「今は動かす時期かどうかを判定してから動かす」が正解です。

注射は受けるべきですか?

炎症期であれば、選択肢として有力です。ステロイドの関節内注射は炎症と夜間痛を抑える手段で、眠れるようになるだけでも体は大きく変わります。判断と実施は整形外科の役割ですので、痛みが強い時期は迷わず相談してください。当院としての考えを申し上げると、注射で痛みが引いた「そのあと」が本番です。痛みが取れて動かせるようになった状態は、拘縮を伸ばし、肩甲骨を滑らせ、動作を作り直すための絶好の条件です。ここを使わずに終わると、痛みだけ取れて上がらない肩が残ります。

ストレッチやマッサージは受けていいですか?

拘縮期なら有効です。炎症期なら受けないでください。同じ手技が、時期によって治療にも悪化にもなります。判断の目安は、夜うずくかどうかです。夜間痛があるうちは、肩を伸ばす・強く揉む工程を入れるべきではありません。この時期にやるべきは、胸郭・呼吸・反対の骨盤といった肩以外の場所を整えることです。ここは炎症期でも安全に触れますし、拘縮期に入ったときの土台になります。

四十肩が治らないとき、何科に行けばいいですか?

まず整形外科です。腱板断裂・石灰沈着性腱板炎・頸椎由来のしびれを除外する必要があり、それができるのは医療機関だけです。すでに整形外科で「異常なし、時間が経てば治る」と言われていて、それでも上がらないのであれば、次に必要なのは別の科ではなく、機能を評価する場所です。画像に写らない問題を診る工程が抜けているだけだからです。

リハビリに通いましたが、変わりませんでした。

多い相談です。理由は2つに分かれます。ひとつは、外旋が戻らないまま挙上の練習をしていた場合です。骨がぶつかった状態のまま角度を稼ごうとするので、肩をすくめて代用する動きが身につきます。もうひとつは、肩の局所だけを扱っていた場合です。肩甲骨が滑る土台である胸郭と呼吸、そして反対の骨盤に手が入っていないと、肩甲骨は回りません。回数の問題ではなく、順番と範囲の問題です。

反対の肩にも出ると聞きました。本当ですか?

片側が終わったあと、数年のうちに反対側に起きる方はおられます。ここで大事なのは、それを運や体質として片づけないことです。最初の肩が上がらなかった期間、体は反対側や体幹で肩代わりを続けています。胸郭のねじれ、呼吸の偏り、骨盤の傾きが残ったままなら、反対の肩は同じ不利な条件の中で使われ続けます。片側が治まった時点で土台を整えておくことが、そのまま反対側への備えになります。

東大阪まで通えないのですが。

大阪市内はもちろん、奈良・堺・神戸・京都からも来院されています。頻度は初回の評価のあとに相談して決めます。遠方の方には、ご自宅で行う工程を厚めに設計します。四十肩・五十肩は、来院時に動かした範囲をご自宅で保てるかどうかで結果が変わる症状なので、そこを前提に組み立てます。


スポーツ・ゴルフをされる方へ

当院がもう一つ他と違うのは、痛みが取れた先を見ている点です。

一般的な整体院・整骨院のゴールは「痛みが取れること」です。それは大切ですが、体を動かす方にとっては通過点でしかありません。痛みが取れても、動けなければ意味がないからです。

ゴルフの場合、肩の外旋と挙上が戻っていないと、トップの位置を腕で作れません。足りない分を腰の反りと肘で埋めることになり、今度は腰と肘に痛みが出ます。四十肩のあとにスイングが崩れた、飛距離が落ちた、体が起き上がるようになったという方は、肩が上がりきっていないことが原因である場合がかなりあります。

肩を戻す工程と、スイングを戻す工程は、同じ土台の上にあります。胸郭が回り、肩甲骨が滑り、体幹が支える。この条件が揃って初めて、腕は本来の位置に届きます。詳しくはゴルフの肩の痛み胸椎が動かないと上半身に痛みが出る理由に書いています。

おわりに

「四十肩ですね、時間が経てば治りますよ」

この言葉を受け取ったあと、多くの方はただ待ちます。半年待ち、1年待ち、それでも上がらないと、今度は自分の体を疑い始めます。歳のせいだろうか、こじらせたのだろうか、と。

そうではないことのほうが多い。時間が引き受けてくれるのは痛みの部分で、固まった動かなさは、動かす工程を入れた人にしか戻らない。ただそれだけの話です。

そして肩は、単独では上がりません。肩甲骨が背中の上を滑り、肋骨が広がり、体幹が支えて、初めて腕は耳の横まで届きます。上がらない理由を肩の中だけで探している限り、答えは出ません。

今が何期かを見きわめ、火元を動かし、順番どおりに戻す。それだけで景色は変わります。

ご相談ください

東大阪Mitz BestPerformance(メディカルゴルフラボ)

  • 所在地:大阪府東大阪市長堂1-2-20 陣内ビル2F(近鉄布施駅すぐ)
  • 電話:06-7161-4593
  • 対応:四十肩・五十肩、肩こり・首の痛み、腰痛、坐骨神経痛、椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症(術後を含む)、スポーツ復帰
  • 来院エリア:東大阪・大阪市内のほか、奈良・堺・神戸・京都など府外からも来院されています

初回は評価からお受けします。今がどの時期で、どの動きが失われていて、何をどの順番で行うのかを、その場でお伝えします。

ご予約・ご相談は true-function.com から、またはお電話でどうぞ。

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著者について

鈴木密正(すずき みつまさ)

鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師(国家資格3種)。PRI・DNS・機能的動作分析にもとづき、痛みの改善とパフォーマンスを同じ枠組みで扱う。臨床20年。東大阪Mitz BestPerformance 代表。

※当院は診断を行いません。器質的疾患が疑われる場合、および上記の緊急サインがある場合は、医療機関の受診を優先してください。

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