体重移動のつもりが「スウェ」になる人へ。骨盤を分離させて鋭く回る秘訣
スイングの切り返しで、体重移動をしようとして左の腰や膝が外側に流れてしまう。そのまま体が突っ込んでしまい、フェースが開いてスライスや力のないショットになってしまう……。こうした悩みを抱える方は、胸の位置を保ったまま下半身だけを動かす「骨盤の分離」がうまくできていない可能性が高いです。
トッププロのトミー・フリートウッド選手なども、切り返しで「左のお尻を後ろに引く」ことの重要性を説いていますが、実はこれ、ただお尻を意識するだけでは不十分です。
今回は、メディカルゴルフラボの視点から、膝を流さずにお尻を後ろに引くために不可欠な「股関節の機能」と、それを身につけるための体幹連動エクササイズを解説します。
1. 「お尻を引く」ために必要なのは、太ももの内ねじり
切り返しで左のお尻を後ろに引こうとしたとき、膝まで一緒に外側に付いてきてしまうのは、股関節の機能が正しく働いていない証拠です。
お尻を後ろに引くためには、左の股関節の付け根で太ももの骨が「内側にねじれる(内旋)」という動きが不可欠です。この内ねじりの動きがあって初めて、膝の位置を止めたまま、お尻(骨盤)だけを後ろに鋭く引き込むことができます。
この機能がない状態で、外側から「お尻を引け」と指導されても、身体は物理的にその動きを再現できません。まずは、無意識の動きの中でこの機能を使えるように、一段階レベルを下げて「身体に覚え込ませる」作業が必要になります。
2. 腹圧が抜けると骨盤は分離しない
骨盤をスムーズに分離させるためのもう一つの条件は、体幹がしっかり安定していることです。
お腹の力が抜けて腰が反った状態では、上半身と下半身がひと塊のユニットになってしまいます。これでは、どちらかを動かそうとしたときに全体が一緒に動いてしまい、結果としてスウェを招きます。
肩甲骨を正しく使い、腹圧を入れた状態で骨盤を動かすこと。このセットアップができて初めて、胸の位置をキープしたまま下半身だけを鋭く切り返す「骨盤の分離」が可能になるのです。
3. 実践。体幹を入れながら骨盤を引き込むエクササイズ
体幹を起動させながら、股関節の内ねじりと骨盤の引き込みを同時に養うドリルをご紹介します。
手順1。四つ這いのセットアップ 四つ這いの姿勢になり、膝の間に100円ショップのボールや、丸めたバスタオルを挟みます。膝の間隔は拳一つ分くらいが目安です。
手順2。肩甲骨とお腹のスイッチを入れる 両手で地面を押し、肩甲骨を外側に開きます。同時にお腹をグッと引き込み、腰が反らないように平らな状態をキープしてください。
手順3。膝を浮かせながら骨盤を引き込む 肩甲骨を外に開いたまま、ボールを落とさないように膝で軽く巻き込みながら、左右の膝を交互に浮かせていきます。
手順4。骨盤を天井方向へ引き上げる 足を持ち上げるというよりは、お腹を引き込む力を使って、骨盤を天井の方へ「引き込む」イメージで動かします。このとき、お腹が抜けたり、体が一緒に揺れたりしないように注意してください。正しくできると、内もも(内転筋)とお腹の横(腹斜筋)が連動して働く感覚が掴めるはずです。
4. 活性化した筋肉がスイングの「キレ」を作る
この四つ這いの動きで活性化された「引き込む力」は、そのままスイングの切り返しに応用できます。
ドリルを行った後に、立っていつものように構えてみてください。先ほどのお腹を引き込んだ感覚を保ったまま切り返すと、膝が外に流れることなく、左のお尻がスムーズに後ろへ引けるようになっているのがわかるはずです。
これが「骨盤の分離」ができている状態です。下半身が鋭く切り返す一方で、上半身は胸の位置を保って溜めを作れるようになるため、スライスが解消され、インパクトの衝撃が劇的に強くなります。
5. まとめ。スウェを防ぐのは「意識」ではなく「機能」
体重移動がスウェになってしまう問題を、ただの意識だけで直そうとするのは非常に効率が悪いです。
・スウェの原因は、股関節の内ねじり不足と体幹のゆるみにある。 ・左のお尻を引くには、太ももの骨を内側にねじる機能が必要。 ・四つ這いエクササイズで腹圧と引き込み動作をセットで覚えさせる。
機能が整えば、身体は勝手に正しい動きを選んでくれます。トミー・フリートウッドのようなキレのある切り返しを手に入れるために、まずは地味な四つ這いのトレーニングで、骨格のスイッチを入れることから始めてみてください。
メディカルゴルフラボは、あなたの身体の「隠れたエラー」を見つけ出し、一生モノのスイングを手に入れるためのサポートを続けていきます。
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