振ると体が起き上がる人は腸腰筋が働いていない!
前傾をキープできる体を作る簡単エクササイズ
「スイングすると体が起き上がってしまう」
「前傾を保とうとしても、どうしても浮き上がる」
多くのゴルファーが抱えるこの悩み。
レッスンで“前傾キープ”や“頭を残せ”と言われても、
意識すればするほどスイングがぎこちなくなり、腰や背中に余計な負担がかかってしまう。
そんな経験をした方は少なくありません。
実はこの「体の起き上がり」の根本原因は、フォームではなく腸腰筋(ちょうようきん)にあります。
つまり、見た目の姿勢を直すのではなく、体の内側の使い方を変える必要があるのです。
🧠 なぜ腸腰筋が働かないと前傾をキープできないのか
腸腰筋とは、腰の骨(腰椎)の前から太ももの内側(大腿骨の小転子)に付着する筋肉群の総称で、
「姿勢を支える深部筋肉=インナーマッスル」です。
この筋肉の最大の役割は、
骨盤を前傾させた状態を支えること。
つまり、前傾姿勢をキープしたままスイングを回転させるには、腸腰筋の働きが欠かせません。
しかし多くのゴルファーは、前傾しているつもりでも実際には腰(腰椎)から曲がっているだけ。
股関節を軸にして骨盤ごと倒せていないため、腸腰筋がうまく働かず、
代わりに背中や太ももの裏(ハムストリング)で支える動きになっています。
この状態では、体幹の安定性がなく、
ダウンスイングで骨盤が前に倒れ、腰が反ってしまうため、
上体が起き上がる動き(いわゆる“アーリーエクステンション”)が起こってしまうのです。
「腸腰筋が働くスイング」は何が違うのか
腸腰筋が適切に働くと、骨盤と背骨が一体化して動くようになります。
すると、スイング中でも腰を反らずに骨盤が安定し、
体幹の軸がブレずに回旋ができるようになります。
この“骨盤—背骨—体幹”の連動が生まれると、
- 前傾が自然にキープされる
- クラブヘッドの軌道が安定する
- ミート率が向上する
- 腰や背中への負担が減る
といった効果が一気に得られます。
一方で、腸腰筋が働かないままでは、どれだけ筋トレをしても、
前傾姿勢を保つ“機能”が身につかず、スイングは安定しません。
つまり、腸腰筋を目覚めさせることが前傾キープの第一歩なのです。
クラブ1本でできる!腸腰筋を働かせるエクササイズ
ここからは、Mitzが推奨する「腸腰筋を働かせるための簡単エクササイズ」をご紹介します。
道具はクラブ1本だけ。場所を選ばず、すぐに実践できます。
✅ ステップ①:姿勢のセット
足を肩幅に開き、つま先(人差し指)を真っすぐ前に向けます。
両手でクラブを持ち、胸の前に軽く構えます。
膝は軽く伸ばし、体幹を意識して立ちましょう。
✅ ステップ②:股関節から前に倒す
クラブを持ったまま、股関節を支点に上体を前に倒します。
目安は上体が地面とほぼ水平になる角度です。
このときのポイントは「腰の後ろ(仙骨〜背骨)」をまっすぐ保つこと。
腰が丸まると腸腰筋が伸びず、代わりに背筋やもも裏が緊張してしまいます。
✅ ステップ③:骨盤を前に傾ける意識
お尻の先を天井方向に向けるようなイメージで、骨盤を前傾させる意識を持ちます。
この瞬間、腸腰筋がギュッと短縮する(働く)感覚があればOKです。
もし背中が丸まってしまう人は、膝を軽く曲げてOK。
胸を張り、肩を下げ、腰を反らないように“お腹を軽く引き込む”意識で行いましょう。
✅ ステップ④:腸腰筋が働いているかチェック
正しくできていれば、
- 太ももの前が軽く伸びる感覚
- お腹の奥(腰の前側)に軽い張り感
が感じられます。
ここで呼吸を止めずにお腹を引き込むことで、腹圧が高まり、骨盤が安定。
体幹の深層筋が連動して、腸腰筋の動きをサポートします。
このエクササイズを毎日10〜15回繰り返すだけでも、
「前傾を意識しなくても自然にキープできる体」に変わっていきます。
腸腰筋が働くと“前傾は意識しなくてよくなる”
前傾を保とうと無理に姿勢をキープするほど、
外側の筋肉(背中・太もも)で支えるようになり、スイングが硬くなります。
しかし腸腰筋がしっかり働くようになると、
骨格そのものが正しい位置に戻り、前傾姿勢が意識しなくても安定します。
体幹が入って骨盤が動き出すことで、
腰痛の予防や再発防止にもつながり、
結果的に“スイングの再現性と飛距離”の両方を手に入れることができます。
Mitz式「機能解剖×スイング再教育」で根本改善
メディカルゴルフラボ(Mitz)では、
「形」ではなく「機能」でスイングを整えるアプローチを行っています。
痛みを繰り返すスイングや、前傾が崩れる癖を根本から改善するために、
筋肉や関節の連動(運動連鎖)を整える機能チェックと、
個々の身体特性に合わせた再教育トレーニングを提供しています。
腸腰筋・体幹・股関節の動きが正しく連動すると、
スイングは見違えるように変わります。
「力ではなく、身体の仕組みで飛ばす」——
これがMitzの目指す“再現性のあるスイング”です。
まとめ:前傾を支えるのは「意識」ではなく「腸腰筋」
- スイング中に体が起き上がるのは、腸腰筋が働いていないから
- 腸腰筋を活性化すると、骨盤と背骨が一体化し自然に前傾がキープできる
- エクササイズで股関節から倒れる動きを覚えることが前提
- 意識で姿勢を保つのではなく、機能で安定する体を作る
体の中の小さな筋肉を正しく使えるようになるだけで、
あなたのスイングは驚くほど変わります。
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